センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

思い出のブログ記事

思い出(ムラゴンブログ全体)
  • 「魔法の黄色い靴」

    録画しておいたNHKの番組を見た。 チューリップの最後のツアーに密着した、 財津和夫さんの番組だ。 チューリップはデビュー50周年。 財津さんは74歳。 芸大の教授みたいな風貌で 若い頃のままスリムで、とても素敵だ。 中学時代、 好きな男の子がチューリップのファンで  カセットテープに 「魔法の黄... 続きをみる

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  •  持続可能な片思い

    「持続可能な恋は叶わなかった恋だけ」 ドラマを見ていて、お〜、名言!と 思わずうなったセリフだ。 まだ若かった20代の頃 その人に恋したと気づいたときには もう遅かった。 その人は かわいい女性と婚約をした。 その婚約者とのツーショットが いつまでも胸に焼き付いて 痛かった。 恋したその人が教えて... 続きをみる

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  •  祖父の浮気

    母方の祖父とは 私は ほとんど話したことがなかった。 母は本家に里子に出され 途中でまた実の親の元へ戻った。 だからなのか 母と実の親との関係は微妙で その子どもの私も 微妙な位置にいた。 祖父は指が3本なかった。 戦争で捕虜となり、 シベリアに抑留されたのだ。 祖父は裕福な家に生まれたので、 今... 続きをみる

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  •  セーラー服の強がり

    高校生のとき、反社会組織の人が集まる、 お葬式に出くわした。 電車を降りての帰り道、 ひとりでトボトボ歩いていると いつも通る、お寺の前に ドラマみたいな光景が広がっていた。 肩を怒らせて ヤクザウォークをする人、人、人… ちょっと経験のない、すごい光景だ。 きっと トップの人とか 幹部の人とか ... 続きをみる

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  • 「だいじょうぶ だいじょうぶ」

    父の病気がわかって それが深刻な状態になりつつあるとき この絵本を手に入れた。 このタイトルが それだけで救いになった。 おじいちゃんとおさんぽに出かける僕は おじいちゃんから守られ、教えられて どんどん世界が広がっていく。 けれど 成長と共に 僕は気づく。 世の中は楽しいことばかりじゃない。 こ... 続きをみる

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  •  「ほんたうに俺でよかったのか」

    人には誰にでも  いつまでも色褪せない思い出があって そっとしまっておきたい想いもある。 昨日、夫の恋について書いたのだが それは、こんな番組を見たからだ。 河野裕子さんは歌人だ。 その歌をほんの少し知っていたことと この番組のタイトルに興味を持って 録画していたのだ。 河野さんは12年前に亡くな... 続きをみる

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  •  夫の恋

    次男が東京に発つ前に 連れて行ってくれたグリルで 次男がポツリと呟いた。 「学生が行くような店じゃないね。」 確かに 価格帯は少し高めだし、雰囲気が大人だ。 でも、ランチで利用してたのかも知れないし ちょっと背伸びして 夜のデートに 利用していたのかも知れない。 学生時代だけではなく。 結婚したば... 続きをみる

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  •  母の記憶

    昨日、サーカスの話を書きながら 母の話を思い出していた。 私が小学生の頃、 小学校の近くにサーカスがやって来た。 友だちと見に行く約束をして それを母に告げると、母の顔色が変わった。 子供だけで行くなんて、とんでもない。 大人が付いて行かなければだめだと 怖いくらいの勢いで言った。 そして、 母は... 続きをみる

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  • 命を繋ぐもの

    昔、 料理研究家の城戸崎愛さんが インタビューに答えた記事が とても印象に残っている。 城戸崎さんが可愛がっていた犬が 病気になり、獣医師からも見放された。 家に連れ帰り、 最期に思い切り美味しい物を食べさせたいと コシヒカリを炊き、 最上級のお肉を焼いた。 すると、それを見た犬は ペロリと平らげ... 続きをみる

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  • クリスマスはやって来るのに

    毎日、少しずつ大掃除を進めているが、 なんだかなかなか進まない。 雨戸も掃除して、網戸やガラスも拭いて、 カーテンも洗った。 さっぱりしたはずなのに 心が晴れない。 私たちと18年暮らした猫が もう、この年を越せないかも知れない。 この12月が加速度をつけて過ぎるように この猫の命も加速度をつけて... 続きをみる

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  • お金の教育

    次男が中学に入学したとき、 入学式後の初めての保護者会で 学年主任が話したことは    殆どお金のことだった。 普通は、中学校の生活のこととか 勉強や学校の決まりだとかが メインになるものだけれど、 その先生は違った。 小学校のときは、給食費を含めて こんなもの(金額)でしたよね? それが、中学に... 続きをみる

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  • 明日の自分を助けるために

    勉強は何のためにするのか、 という問いは永遠のテーマだろう。 昔は たくさんの公式とか ひたすら続く書き取りとか、 こんなことが、何の役に立つのか さっぱりわからず、 授業中はぼんやりと別の世界を旅してた。 真面目に聞いてる振りをするのが とても得意な子供だった。 大人になって 自分の子供を育てて... 続きをみる

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  • 人生は「面倒くさい」

    小学校で支援員をしていた頃、 子供たちから毎日のように聞いた言葉は    「面倒くさい」 だった。 板書をノートに写すとか、 国語で漢字を書くだとか、 とにかく淡々と続けることが    「面倒くさい」のだった。 午後からの書写なんて最悪だ。 給食でお腹はいっぱい。 昼放課で思いっきり遊んで、 5時... 続きをみる

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  • 「やり返したら、その子も痛いよ」

    長男が保育園に通っていた頃、 仲良くしていた母友がいた。 彼女は「ママ」というタイプではなく、 「かあちゃん」だった。 彼女もマイウェイを突っ走る夫に悩み、 お互いに家族のことや、子育てのことなど なんでも話した。 彼女の長男とうちの長男がなかよしで、 彼女の家にもよくお邪魔した。 彼女の息子はと... 続きをみる

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  • 先生だって間違える

    小学校で発達障害の子をサポートする、 支援員として3年ほど勤めたことがある。 体力的にもなかなかきついが、 何より精神的にタフでないと 務まらない職場だ。 学校は時間外労働がものすごく多い、 ブラックな職場と言われるが 聞いていた以上に、 先生たちは忙しかった。 私はもともと、食べることが早い方だ... 続きをみる

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  • お岩さんの気持ち

    その日、私は仕事を休んで ある採用試験を受けていた。 試験は無事に終わり、 とても疲れていたので、 家に帰ると、少し眠った。 やがて起きると、なんだか左耳の下辺りが痛い。 なんだろう? 翌朝、少し左頬が腫れていた。 身体もだるくて、 できることなら仕事を休みたかったのだが 前日、休んだことでもある... 続きをみる

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  • いつかの誰かの離婚裁判

    以前、受けていた研修に 裁判所の裁判を傍聴して、 レポートを提出する、というのがあった。 基本、裁判は公開されているので、 誰でも傍聴することができる。 私は、たまたま覗いたのが 離婚裁判だったので、 他の何人かといっしょに傍聴した。 裁判は既に始まっており、 たくさんの司法修習生が傍聴していた。... 続きをみる

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  • 加齢の王道

    昔は今の時期になると いくつかの歌謡曲の賞レースが始まっていた。 最優秀新人賞とか大賞とか メディアも予想で大いに盛り上がった。 あの花の82年組の年は 女性アイドルが粒揃いで、 とても華やかだったのだが ある賞の新人賞で、 ずらりと並んだアイドルたちを見て   父は、   誰が誰だかわからない。... 続きをみる

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  • 渡れない河に舟は出さない ②

    新婚旅行の最後の夜、 私はホテルの窓から外のネオンを見下ろして 何を間違えたのかと途方に暮れていた。 部屋のテーブルにはビールの空き缶が数本と そのおつまみが乱雑に置かれており、 彼はトランクス1枚で、 ベッドでいびきをかいていた。 お風呂から上がった私は、その光景に ため息をつきながら、思い出し... 続きをみる

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  • 渡れない河に舟は出さない

    「男と女の間には 深くて暗い河がある」 と歌ったのは野坂昭如氏だ。(黒の舟唄) この歌が、 自分の結婚生活の中で 何度も何度もリフレインされるなんて あの頃は思ってもいなかった。 結婚をひと月後に控えたある日、 私は初めて彼の家に招かれた。 義母も義姉夫婦もみんなが笑顔で、 婚約者となった私を迎え... 続きをみる

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  • ほかほかと癒やされる

    忍者生活にも慣れつつあるが、 朝の忍びの生活はなかなか疲れる。 スリッパはどうしてもパタパタするので 今はモップスリッパを履いている。 掃除機はかけられないし ベランダの物干しは、長男部屋のすぐ隣。 洗濯物をパタパタする音が意外と響く。 そして、何より、 家電品の音にうんざりなのだ。 給湯器はスイ... 続きをみる

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  • 「小さい魔女」

    子どもの頃、この本が大好きだった。 何度も読んでボロボロだったこの本は、 引っ越しするときに失くしてしまったけれど 大人になって 子育てが終わった頃、 ふと思いだして ネットで注文した。 失くしてしまったあの本と全く同じ。 この表紙を見たときは懐かしくて、嬉しくて 一気に読んでしまったのだった。 ... 続きをみる

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  • 華麗なる加齢

    久しぶりに友だちと出掛けた。 彼女とは 子供が保育園の時からだから もう25年ほどの付き合いになる。 兄と同い年の彼女は、年齢より若く 会えばいつでも話題に事欠かない。 爽やかに晴れた空の下、 気持ちのいい自然の中を 誰にも気兼ねなく、沢山話して歩いた。 ランチの時間になり 隣に座った彼女の手元に... 続きをみる

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  • 「サザエさん症候群」とブルーマンデイ

    昔は毎週見ていた「サザエさん」。 のんびり過ごした楽しい日曜日、 サザエさんの3本目の話が終わると もう1本ないかと期待し、 エンディングテーマが始まると なんだか気持ちがどんどん落ちていった。 そして 歌が終わると はぁ〜、と大きくため息をつくのが常だった。 あんなに明るい歌なのに。 そんな子ど... 続きをみる

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  • モンキーバナナの憂鬱

    まだ、長男が小さかった頃、 義父母は初の内孫である長男を とても可愛がってくれた。 2週間に1度、週末になると 私たちは泊りがけで義父母宅に出掛けた。 ある週末、長男は風邪をひいて熱を出し 予定は翌週末に持ち越された。 その翌週末、 義父母宅に着くと、しばらくして義父は昼寝をし、 夫は長男を連れて... 続きをみる

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  • 「約束」

    私は天の邪鬼で 卒業式に泣くのは嫌だ と何故か考えていて、 4回の卒業式で一度も泣いたことがない。 可愛げのない学生だったのだ。 本を読むのが好きで、 たくさんの本を読んできたけれど どんなに心を揺さぶられても 涙が溢れ出る、という経験はなかった。 そんな私が 初めて本を読んで泣いたのは 石田衣良... 続きをみる

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  • 最期の曲はスピッツで

    最期の晩餐は何がいいか という話を見聞きする。 私は何だろう。 イタリアンでもフレンチでもない。 こってりした焼肉や鰻でもない。 まぁ最期の晩餐なのだから コレステロールも中性脂肪も 全く気にしなくていい話ではあるのだけれど やっぱり最期は和食だろう。 私はシンプルにおにぎりとお味噌汁がいい。 炊... 続きをみる

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  • 「ありがとう」が動かすもの

    まだ、20代の頃、 近くの横断歩道で車が止まるのを待っていた。 すぐに1台の車が止まってくれて、 私は頭を下げながら、そこを渡った。 すると、渡った先にいた近所のおばちゃんが 「若いっていいね〜、私らなんか車は止まってくれんよ。」 と笑った。 時は過ぎ、 私はあの頃のおばちゃんと同じくらいの歳にな... 続きをみる

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  • 心の距離は目に見えない ①

    5年ほど前、私たちはある資格の養成研修で出会った。 トータルで5か月を超えるその研修は、想像以上に厳しいもので、仕事や家庭との両立、試験勉強や実地研修、と、いくら時間があっても足りないくらいだった。 その厳しい時間を共有した仲間は、ライバルではなく、同じゴールを目指すチームメイトだった。 30人ほ... 続きをみる

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  • ロマンス詐欺にご用心 ②

    5年前の夏、私はある資格の養成研修で忙しい日々を送っていた。 秋には試験を控えていたので、仕事と研修、さらに試験勉強と、かなりタイトなスケジュールをこなしていた。 そんな中でのお盆休みは、ちょっとひと息つくことができる貴重なもので、気持ちも少し緩んでいたのかも知れない。 メールのやり取りが始まると... 続きをみる

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  • ロマンス詐欺にご用心 ①

    一昨年だったか ある新聞記事に釘付けになった。 それは、SNSを通じて知り合った男性に騙されて、熟年世代の主婦が金銭的な被害に遭ったというものだった。 私がその記事に驚いたのは、主婦を騙したというその人物が名乗った名前だった。 この名前… 私を騙そうとした、あいつの名前だ。 それは5年前に遡る。 ... 続きをみる

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  • 赦されながら歩き出す

    若い頃、 2月の晴れた寒い朝、カフェの窓から眺めた景色にその老夫婦はいた。 お揃いのカウチンセーターは、おそらく夫人の手編みだろう。 静かに寄り添い、ゆっくりと歩くその背中は慈しみに溢れ、柔らかな光を纏っていた。 あんな夫婦になりたいな… 若い頃の願いは叶わず、 何が足りず、何が間違ったのかもわか... 続きをみる

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  • 無知の知

    「私たち、無知の知だもんね〜!」   中学生だった。 社会科で初めて知ったその言葉を、私たちははしゃぎながら口にした。 単純でピュアで少しおバカで… かわいい中学生だった。 私たちは賢くないよ。 だけど、自分が何も知らないおバカさんだと知ってるよ。    無知の知   ソクラテスだ。 「自らの無知... 続きをみる

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  • 深刻な実家問題③ そして我が家も

    今日はもうダンボールと対峙する元気がないので、簡単に新聞やダイレクトメールの処分に取り掛かる。 ダイレクトメール。これが問題だ。 母も兄もこれを処分することができない。 ただ単にめんどくさいからだ。 届いたその日に要らないものは処分すれば済む話。何度そう話したかわからない。 それができないのだ。 ... 続きをみる

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  • 大草原の小さな家

    私は小学校の修学旅行に行っていない。 行けなかったのではなく、行かなかったのだ。自分の意思で。 小さい頃から乗り物に弱かった。 車に30分乗っただけで酔ってしまう。 親はあちこち旅行に連れて行ってくれたけれど、車に酔ったことしか記憶にない。 遠足は悲惨だった。エチケット袋を片手に前に乗っている先生... 続きをみる

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  • 頸椎ヘルニア

    私は首が弱い。 疲れたり、姿勢が悪かったり、ちょっとしたことで首が痛みだす。 この季節外れの暑さで昨日からしんどかったのだけれど、今月末が期限の健康診査に行ってきた。買い物にも出かけた。 疲れのせいなのか首がじわじわ痛みだし、痛み止めも効かない。 これはちょっとまずいパターン。 ひどくなると気持ち... 続きをみる

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  • センチメンタル同盟

    森田童子が好きだった。 中学生の頃、「さよなら僕の友だち」を聴いて、その透明感のある繊細な歌声に惹かれた。「僕たちの失敗」はレコードも買った。あの美しいピアノのイントロと儚げな声と。 中学2年のとき、隣の席に座っていた男子はその姉の影響で森田童子に詳しかった。 彼から森田童子の「センチメンタル同盟... 続きをみる

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