センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

「小さい魔女」

子どもの頃、この本が大好きだった。




何度も読んでボロボロだったこの本は、


引っ越しするときに失くしてしまったけれど


大人になって 子育てが終わった頃、


ふと思いだして ネットで注文した。


失くしてしまったあの本と全く同じ。


この表紙を見たときは懐かしくて、嬉しくて




一気に読んでしまったのだった。




女の子は魔法が好きだ。


「魔法使いサリー」


「ひみつのアッコちゃん」 etc…


あの空飛ぶほうきやコンパクトが


欲しくてたまらなかった。






しかし、この小さい魔女は


サリーちゃんやアッコちゃんのように


キラキラと可愛くはない。



アブラクサスというカラスが相棒で


魔法で失敗はするし、おっちょこちょいだし


年老いた先輩魔女たちにはいじめられる。





だけど、


いつも前向きで、努力家で、


弱い人には寄り添える、


賢くて男前な魔女なのだ。






努力の結果が報われず、


こっぴどいいじめに遭った小さい魔女を


カラスのアブラクサスは


「ああ、なんとかして、あんたを助けられるものならなぁ!


と嘆くのだが


小さい魔女は言うのだ。


「それは、わたしが、じぶんでやらなきゃならないわ。」




子どもの頃の私は弱虫で、臆病で、


だから


こんな男前な魔女に惹かれたのかも知れない。





彼女の正義はとてもクールで


今でも私の心を魅了する。