ロマンス詐欺にご用心 ①
一昨年だったか
ある新聞記事に釘付けになった。
それは、SNSを通じて知り合った男性に騙されて、熟年世代の主婦が金銭的な被害に遭ったというものだった。
私がその記事に驚いたのは、主婦を騙したというその人物が名乗った名前だった。
この名前…
私を騙そうとした、あいつの名前だ。
それは5年前に遡る。
お盆休みが始まったばかりの頃、
私は始めたばかりのインスタグラムに猫の写真を投稿していた。
すると、ある日、一人の男性が1枚の写真にコメントを寄せたのだ。
「かわいいですね。」と。
コメントをもらって嬉しかったが、私は少し訝しんだ。
コメントがついたその写真は、たくさん投稿した猫の写真の中で、1番つまらない写真だったからだ。
かわいい?
何故、この写真?
それでも、それをきっかけにコメントのやり取りが始まった。
間もなく
「インスタグラムだと携帯が重くなって落ちてしまう。」
という理由で、彼はメールでのやり取りを希望し、コメント欄にメアドを書き込んだ。
怪しい…
彼のプロフィールを確認すると、その写真は岡田将生のようなイケメンで、20代で雑貨卸の会社社長だと書かれている。
ますます怪しい…
アメブロも見てね、と書かれていたので、そちらもチェックしてみた。
そこには間違いなくイケメンのその人が、仕事で部下と食事をしている写真とか、仕事上の悩みを綴った文章とかが幾つも投稿されていた。
それも1ヶ月や2ヶ月ではない、かなり長期に渡るものだった。
怪しい…
実に怪しいのだが、
そのブログには不審な点はなく、詐欺のためにこんなに長期に渡ってブログに投稿するだろうか?
効率が悪すぎるではないか。
そうして、
かなり怪しいと思いつつ、私はその人とメールでのやり取りを続けたのだった。
バンクシー展より
続く
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