センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

結婚のブログ記事

結婚(ムラゴンブログ全体)
  • 家族という幻想

    夫と結婚を決めたとき 上司から聞いた飲酒の問題は 実は 実家でも問題になっていた。 私たちと食事をするときには 夫は絶対にビールを口にしなかった。 飲酒の問題など寝耳に水だったのだ。 それでも 結婚を進めたのは 夫の家族が ほのぼのと仲良さげで 好感を持てたからだった。 そこに 義父の姿がないこと... 続きをみる

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  • もう一つの憂鬱

    夫からSOSが来た。 体調不良で、買い物に行けない。 いくつか 買ってきて欲しい物がある、と。 久しぶりに会う夫は 浦島太郎のようだった。 足の筋肉がやせ細り、顔色も悪く 立ち続けることも難しかった。 部屋はモノであふれ、片付けは放棄され 絵に描いたような荒み方だった。 何にしても 病院に連れて行... 続きをみる

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  • 誰のモノでもない自分

    「君は俺のモノだ。」     と言われたら… 相手やシチュエーションによっては    嬉しいんだろうか? 若い頃、これを夫に言われた時、 私はちっとも嬉しくなかった。 私の人生は私のもので、 誰のモノでもないし 誰のモノにもなりたくない。 彼の言った、「俺のモノ」は たとえば「俺の車」だったり 「... 続きをみる

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  • 渡れない河に舟は出さない ②

    新婚旅行の最後の夜、 私はホテルの窓から外のネオンを見下ろして 何を間違えたのかと途方に暮れていた。 部屋のテーブルにはビールの空き缶が数本と そのおつまみが乱雑に置かれており、 彼はトランクス1枚で、 ベッドでいびきをかいていた。 お風呂から上がった私は、その光景に ため息をつきながら、思い出し... 続きをみる

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  • 渡れない河に舟は出さない

    「男と女の間には 深くて暗い河がある」 と歌ったのは野坂昭如氏だ。(黒の舟唄) この歌が、 自分の結婚生活の中で 何度も何度もリフレインされるなんて あの頃は思ってもいなかった。 結婚をひと月後に控えたある日、 私は初めて彼の家に招かれた。 義母も義姉夫婦もみんなが笑顔で、 婚約者となった私を迎え... 続きをみる

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  • 赦されながら歩き出す

    若い頃、 2月の晴れた寒い朝、カフェの窓から眺めた景色にその老夫婦はいた。 お揃いのカウチンセーターは、おそらく夫人の手編みだろう。 静かに寄り添い、ゆっくりと歩くその背中は慈しみに溢れ、柔らかな光を纏っていた。 あんな夫婦になりたいな… 若い頃の願いは叶わず、 何が足りず、何が間違ったのかもわか... 続きをみる

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