センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

「海洋天堂」

好きな映画はいくつかあるが


自分の中でベストスリーに入るのが


この映画だ。




余命わずかな父親と自閉症の息子との物語。



こんな風に書くと 


お涙頂戴的な映画に思えるが


泣かせようというようなあざとさはない。



本当に息子の幸せを心から願い


最後の最後まであきらめずに


息子の居場所を探し続ける、


強くて素敵な父親の物語だ。



主演のジェット・リーは


有名なアクション俳優らしいが


その彼が 


ノーギャラでも出演したい、


と、願った作品だと言う。





友人から勧められた映画に


「くちづけ」という映画がある。


竹中直人さんと貫地谷しほりさんが


父娘を演じる映画だが、


シチュエーションは「海洋天堂」と似ていて


結末はまるで違う。


こちらも素晴らしい映画だが


その結末の違いが、とても切ない。








人を大切に思う気持ちは


人によって 着地点が異なる。



「海洋天堂」の父親は、絶望から脱して


息子が幸せに生きて行く方法を


懸命に探し、次へとバトンを繫ぐ。



希望は


その先にしか 生まれない。







今年も


また、ひたすら前に進む。