センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 青い山




種田山頭火は 惑いの人だった。


たくさんの不運に見舞われ


お酒に溺れた。




 分け入っても分け入っても 青い山



どんな気持ちで詠んだのだろう。







長男は今、深夜勤務から早朝勤務になり


朝、5時前に家を出て行く。



朝食の支度で 私も4時前に起きるのだが


今朝は 次男が寝室で唸り声を上げていた。



何か 恐ろしいものと対峙しているみたいな


寝言と言うより 叫びのような声だった。







夫が亡くなってからの 


見たくないあれこれや 大変な作業も


次男が一手に引き受けてくれた。



ネガティブなことは 一切口にせず


煩雑な手続きも 次々と片付けてくれた。



まるで 夫の死に 責任を感じているような


そんな感じだった。



私には 見せたくないものは見せなかった。


その分、自分で抱え込んでしまっていた。



夜明けの彼の唸り声に



申し訳なくて 胸が痛んだ。






クレジットカードや消費者金融、銀行などに


他に借入金がないか調べる手続きを始めた。



しかし



何より 大きなものは連帯保証人の件だ。



相続放棄をするのか しないのか。



まだ、結論を出すには時間がかかる。






 分けいっても分けいっても青い山




 この山は いつまで続くのか。