センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 「春の歌」


三寒四温ではあるけれど


確実に春はすぐそこにある。



もうすぐ春休み。


私は憂鬱である。



4月の頭から新1年生がやって来る。


それも昨年より多い人数だ。



昨年は、私も新しい職場の新1年生だった。



新1年生で、まだ子どもたちの顔も名前も


わからず、仕事の内容もほとんど教わらず、


いきなりぶっつけ本番だった。



そして、この施設もまた


これほど多い1年生を預かるのは


初めてのことだった。



はじめましてのその日から


怒涛の毎日だった。



そして、もうすぐ1年が経とうとしているのに


この施設は何も変わらない。



私のシフトは、今週の2日分しかわからない。


オーナーは、春休みのシフトを


今、作っている。



       今?!



子どもの数が増えるというのに


その準備は何も進んでいない。


私たちスタッフに丸投げである。



そもそも、シフトができていないから


誰がどう動くのかもわからない。



私は、密かにオーナーもまた、


グレーゾーンなのではないか?


と疑っている。



子どもを安全に預かる、という


ものすごく責任の重い仕事をしているのに



シフト表も子どもの利用予約表も


いつも間違っている。



そこをきちんとして欲しい、という話を


会議で話しているにもかかわらず、



辞めた御歳79歳が


いつまでもシフト表に載っている。



年末に退会した子どもの名前が


利用予約表に載っている。



そもそも、予約していない子どもの名前が


予約表に載っているのは何故だ?



どうしてこんなことが起こるのか


さっぱりわからない。



オーナーの机はいつも山積みで


真っ先にやるべき行政向けの書類が


その山の下の方から出てきたりする。



あっちもこっちもぐちゃぐちゃだ。


たぶんオーナーの頭の中が


ぐちゃぐちゃなのだろう。



仕事が可視化されていないので


誰が辞めようが


それを埋めるシフト表にはならないし



きちんとチェックをしないので、


利用予約表も間違っていても気づかない。



恐ろしいのは


子どもの利用の管理もシフトの管理も


オーナーがひとりで抱え込んでいることだ。



人を信用していないのか、


そういうやり方でなんとかなってきたのか、


改善する気がないように思う。



誰が何を言っても何も変わらない。


行政側から睨まれているのに


危機感が全くない。



現場は不満でいっぱいなのだが


そのうちに諦めてしまう。



だって、改善しようという気がない人に


何を言っても疎まれるだけだから。



何のための会議なのかなぁ…┐⁠(⁠‘⁠~⁠`⁠;⁠)⁠┌



クレームが来たときだけ、


大変、大変、と大騒ぎするけれど。



今の施設をより良く変えていきたい、


と言うけれど。



誰かが、いつか夢のように


良い方向に変えてくれる、と信じている。



変わらなくちゃいけないのは


オーナーだと思うんだけどな。



あっちもこっちもぐちゃぐちゃにしたまま、


子どもだけどんどん受け入れて


また、新しい子どもたちがやって来る。



現場は疲弊するばかり…





春休みになったら


朝7時半から夕方まで、


ずっと預けられる子どもたち。



子どもを預かる施設が足らない、と


国はあれこれ思案中のようだけれど…



子育て期間中は


子ども優先で働くことができるような、



そういう支援システムこそ


必要なんじゃないかと思う。



足らないものは増やせばいいって


そんなもんでもないと思うよ。



もしも私に孫ができたなら、


今の施設に預けたいとは思わない。


そんな施設を増やしても意味はない。



改善していくことを目当てに


あれこれ思考錯誤をしているけれど


時々、疲れ果てて投げ出したくなる。



また、新しい週が始まる。



私の血管よ、切れないでくれたまえ。


私の運よ、消えないでくれたまえ。




スピッツ / 春の歌