センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 「いつか」


毎日があっという間に過ぎる。


それはありがたいことなんだけれど…



実家から帰るとき、


母が必ず見えなくなるまで見送ってくれる。



「すぐに忘れちゃう」と嘆く母だけれど


私のことはまだ忘れないでいてくれる。



手を振る母と、手を振る私。


この時も永遠ではなく必ず終わりが訪れる。



夕暮れのそのひとときに


少し泣きそうになる。





いつか、いつか、と先延ばしにして


なかなかやって来ないその「いつか」。



あっという間に過ぎて行く日々の中、


あっという間に衰えていく自分。



買い物が好きだったのに、


いつしかそれも苦痛になりつつある。



重い物が少しずつ辛くなってきた。


結構、力持ちだったのにな。



できていたことが、いつしかできなくなり


やりたいことが、いつしかやれなくなる。



「いつか」を永遠に訪れない日にしないで


できるときに、やりたいときに


決断して実行しないとね。



会いたい人に永遠に会えなくなる前に


会わなくちゃね。



伝えたいことは


ちゃんと伝えておかなくちゃね。



そのうちに


そう思う自分も消えていく。



「いつか」はあっという間に消えていく。





逢いたくなった時に君はここにいない(サザンオールスターズ) - 桑田 佳祐 - ※アコースティック