センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 その後のハッチ


土曜日の朝、


長男と2人で洗濯物を干しかけた。



先週、ハッチグループに肝を冷やした私達。


事前に木酢液を噴霧して


ハッチがいないことを確認した。



さすがにもう来ないだろう。



長男が何か言っている。


下に何かいるって?それはカナブンよ。



何度も確認するので


もぉ、怖がりなんだから、と


指差す方を見ると…



え?雨樋の下の部分に何か固まって居る。


念のため、そこを目がけて


網戸越しに木酢液を噴霧した。




すると…飛んだ!!


パァッと一斉に。…ハッチである!



10匹はいただろうか?


網戸に向かって飛んで来る。


ヒョエーッ(⁠ノ゚⁠0゚⁠)⁠ノ⁠~



長男と2人、パニックになった。


網戸があって良かった。危なかった!



蜂の巣なんて、上に作るものだと信じてた。


ベランダの屋根とか玄関先とか


それは慎重に確認していた。



ベランダの雨樋パイプの下に


雨が降った後の小さな水溜りがあり


ハッチはそこに集まっていたのだ。



そして、その低い雨樋パイプの下部に


巣を作ろうとしていたのである。



木酢液の噴霧に驚いて、


多くのハッチは飛び去った。



しかし、2匹のハッチだけは


木酢液ごときに負けるものか、と


パイプにしがみついている。



お〜、その見事な執念!あっぱれである。



しかし、感心している場合ではない。



何がそんなに気に入ったのか


ハッチはその場を死守する覚悟である。



仕方ない。



夏の終わりのアシナガバチは凶暴である。


退場いただかねばならない。





近所の薬局まで出かけ、薬剤を探す。


蜂の巣用はノズルが長くて安心だが


ちょっと値段が高くなる。



その1本分で2本セットが買える、


蝿蚊用を選ぶことにした。



成分はほとんど同じだし、


網戸越しでも直近の距離にいるハッチだ。


ノズルが長くなくても大丈夫である。



殺生はしたくないが、ごめんよ(⁠。⁠•́⁠︿⁠•̀⁠。⁠)



汗だくになりながら、


殺虫剤を噴霧して、どうにか任務終了だ。



やれやれ…


もうこれだけでクタクタなのだった。



虫に振り回された先週の締めは


こんな感じで終わったのである。



気がつけば



飛び立ったハッチの先には


トンボが沢山飛んでいる。



秋は確実に近くに来ているのだった。




少年時代 / 忌野清志郎