昔、実家が料理関連の仕事をしていたので

こんな電話がかかってきたことがある。

電話の主は　大手TV局の下請け制作会社。

秋から、島田紳助さんが司会をする番組を

企画している。

その番組でお笑い芸人さんと旅をし、

料理ができて、ツッコミができる子どもを

探している、というのである。

はい？

「そういうお子さん、ご存知ありませんか」

いや、いや、いや…

ご存知ありませんよ、そんな子ども(⁠･⁠o⁠･⁠;⁠)

そんな子どもいたら、嫌だし。

丁重に断って、電話を切った。

番組の企画を考えるのも大変なのだろう。

しかし…

面白そうか？その内容…

かなり無理があると思うのだけれどw⁠(⁠°⁠ｏ⁠°⁠)⁠w

やがて、その秋がやって来て

そのTV局の島田さんの新番組を

新聞のTV欄で確認した。

ま〜ったく方向性の違う番組になっていた。

そりゃあ、そうだよね。

料理ができて、

プロの芸人さんにツッコミを入れて

笑いが取れる子どもなんて

簡単に見つかるわけがない。

それから何年かして

人気絶頂だった島田さんも

TVの世界から姿を消した。

世の中はうつろいやすく

とても儚い。

あっという間に全部過去である。