センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 宴の隙間


日本中がWBCに歓喜するなか、


我が国の総理は


秘密裏にウクライナに渡っていた。



そして、


中国はロシアへ。



和平へと進む訪問であることを願いたいが


事はそう簡単にはいかない。



過日、中央大教授の目加田説子さんが新聞に


こんなタイトルの記事を投稿されていた。



「ミャンマーを忘れていないか」



この3月、ミャンマー国軍がある村を襲い、


130軒以上の家屋に火を放ち、


村民の頭を叩いて殺害した。



ジャングルの中に避難していた、


別の村の人々に、


約100人の軍人が重火器を発泡した。



2021年の軍事クーデターから


この3月に至るまで



確認されただけでも


平和活動家、ジャーナリスト、一般市民等、



3.111人が殺害され、


20.243人が逮捕、16.380人が身柄拘束。



激しい戦闘により、130万近い人々が


隣国に逃れ、135万人が居住地を追われて


国内避難民として逃れている。



こうした惨状の中、


ミャンマーと歴史的にも繋がりの深い日本は



市民弾圧の当事者であるミャンマー国軍の


軍人を防衛省が受け入れ、



クーデター後も教育訓練を実施している事が


明らかになっている。



先月、麻生太郎前財務相と


日本ミャンマー協会会長である、


渡辺秀央元郵政相が



ミャンマー国軍から名誉称号と勲章を


贈られている。



目加田さんは、最後にこう結んでいる。



「日本にミャンマー国軍との強いパイプが


あるならば、すべきことは一つだ。


市民弾圧を直ちに止めさせること。


ウクライナ紛争の陰に


ミャンマーを埋もれさせてはいけない。」




ウクライナに到着した我が国の総理に


目加田さんのこの言葉が重なり、



ウクライナへの共感や支持が


なぜ、こうした国には向かわないのか



やはり、公平でも平等でもない世の中を


虚しく感じてしまう、宴の隙間なのだ。