センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 真っ黒な線



母方の叔母は15年ほど前に亡くなった。



若い頃は


嫁姑問題や夫の浮気に悩まされた。



しかし


天性なのか、いつも陽気で明るく


笑顔を絶やさない人だった。




叔母は夫の死後、ある新興宗教に入信した。




集会に行くと、


多額の献金をした人の名前とその金額が


連呼されたという。



最低献金額が10万円だったらしい。



叔母は献金が続かず、嫌気がさして


脱退を申し出た。




それから 団体による電話攻撃が始まった。




叔母は宗教団体から見張られている、と


こぼすようになった。



やがて


叔母は重い鬱病を発症する。



いつも明るくて陽気な叔母が


生気のない、独特の表情に変わっていく。




そして、突然亡くなった。




お風呂で亡くなった、ということだけで


詳しいことはわからなかった。




宗教で救われるはずが


宗教に追い詰められた晩年だった。






「霊感商法や違法勧誘で社会問題化した団体に政治家がエールを送ると、警察が手をだしにくくなり、被害を拡大させる。」


全国霊感商法対策弁護士連絡会 山口弁護士



「組織票に加え、秘書や選挙の運動員などの人員を提供してくれる宗教団体は(政党にとって)有用な存在だった。


ジャーナリスト 鈴木エイト氏


      〜新聞記事より抜粋〜





これを


一個人の「民主主義への挑戦」として


総括していいのか?





政治と宗教がなれ合って 互いを利用し合い


名もなき庶民が その犠牲になるなんて




わかりやすすぎて 陳腐な話ではないか。




自己責任という言葉が流行ったけれど


これも自己責任で片付けていくんだろうか。



検証すべきことは別にある。



また、事実を真っ黒な線で塗りつぶすのか?



      民意って何?