センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

「いずれ自分に還ってくる」


長男の勤務時間に合わせて


朝は早く起きないといけないので


テレビは録画で見ることになる。




それも どんどん増えていて


やっと少しずつ見始めているのだが




「ミステリと言う勿れ」


というドラマを見ていて



この原作は女性が描いたのかな、と思った。






登場人物の巡査が 


妊娠中の妻を手伝うため


ごみ捨てをしている、と言ったとき



主人公の整(ととのう)は




  ごみ捨ては



  家中のごみを集めるところから始まる





と話し始めるのだ。







 分別してなかったらして



 生ごみも水切って



 ついでに排水口の掃除もして



 そうやって



 やっと一つにまとめるんですよ



 そこまでが面倒なんですけど




 と。





出勤のついでに集積場に捨てるだけなんて



ごみ捨てのうちに入らない というわけだ。




多くの女性が一手に担う名もなき家事を



こんなふうに表現できるのは



それを知っている女性ならではでないのか



と思う。






そして 同じ巡査が




女は子どもを産むと変わるって言うじゃん 



と言ったことに対して






 お子さんを奥さんの付属物だと



 考えてないですか



 だから



 「参加する」とか「手伝う」



 なんて言葉が出るんじゃないですか




 子どもを産んだら 



 女性は変わると言いましたね



 当たり前です



 ちょっと目を離したら



 死んでしまう生き物を育てるんです



 問題なのは



 あなたが一緒に変わってないことです






と、淀みなく語る。





これは 名もなき家事と育児を



当たり前に担ってきた女性の思いだ。








整はさらに続ける。






 したことも しなかったことも



 いずれ



 自分に還ってくるだけなので








これは きっと真実だ。




一緒に背負うって 大事なことなんだけれど



家族はどうしても疎かになる。



家族こそ 大事なんだけれど。