センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 大事な時間


いつもいつも


仕事に追われ、時間に追われ…



大事なこと、忘れてた気がする。



夏休みに入って


少しずつ子どもの参加人数が減り



子どもといっしょに遊べる時間が増える。



家からハイスペックなレゴのおもちゃを


発達障害のオレオレ君が持ってきた。



集中すると、人の声も聞こえなくなるほど


工作が好きな彼は



家で作った、素晴らしいレゴの列車で


夢中になって遊ぶ。



私が色々質問すると


いつもの反抗的な態度はどこへやら


とても丁寧に説明してくれる。



いつの間にか女の子たちも集まって


みんなで楽しく遊んでいる。



いつも何かとやらかしてくれるオレオレ君、


注意してばかりだったけれど



彼の世界にこちらから飛び込むと


とても柔和で素敵な笑顔を見せてくれる。



そうなんだよね。


君には君の世界があって



その楽しさを君だけのものにしないで


みんなと分かち合いたいんだよね。



私は深く反省する。


こういう時間は大切だ。



彼らの隣にすわり


じっくりと話を聞いたり、遊んだりすると



「暇!」とか「退屈!」とか


口を尖らせている子どもたちが



本当は、「こっちを見て!」「話を聞いて!」


と訴えているのだとわかる。



足りないものは人なのか、お金なのか


よくわからないけれど



何かに追われ続けていたら


大事なことを見失う。



オレオレ君の嬉しそうな様子を見ながら


私もなんだか嬉しくて



この子たちを愛しいと思える自分に会えて


もう少しがんばってみようと思うのだった。