センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 子どもの心の幸福度


新聞記事に書かれた、


日本の子どもの心の幸福度。



ユニセフの研究所が


2020年にまとめた報告書で、



日本の子どもの「精神的幸福度」は、


先進38か国で、下から2番目だった。



つまり、38か国中、37位。



では、このデータを見て


私たち大人は どう思うだろうか。



意外か?衝撃か?目を背けたくなるか?



外側から見たら、


紛争もなく、平和で、豊かな国だ。



でも、どこか 心が貧しい。



少子化が長年の懸念でありながら



虐待の相談件数は過去最多。


子どもの自殺も過去最多。



生命、心身、財産に


重大な被害が生じた疑いのあるいじめ件数は


データを取り始めた13年度の3.9倍だ。



虐待は、相談できる窓口が周知されたこと、


いじめは、教育機関の対応が強化されたこと


など、



プラスの面がデータ数を増やしている、とも


言えるのだが、



それにしても、残念な数字である。






子どもを預かる施設で見ていると


保護者の子どもへの期待の大きさを感じる。



まだ、1年生になりたてホヤホヤで


学校では、まだ引き算も習っていないのに



かけ算も割り算もできる子どもがいる。


英会話を習っている子どもの発音は


大人が舌を巻くほど上手い。



就学前に 読み書きや簡単な計算ができる、


というのは 当たり前になりつつある。



しかし、それに反して


はさみを使ったり、糊で貼ったり、という


工作の作業は、下手な子が多い。



私の務める施設でも


学校から施設に着いたら、



まずは学校の宿題、


次は施設で用意した学習ドリル。



その上、サービスで


そろばんや英語まで教えたりする。



なるほど、保護者ウケは良いだろう。



5時間も学校で勉強して


やっと開放されたと思ったら



まだ、望まないサービスが待っている。


子どもだって うんざりする。



大人に向かって


ババァだのジジィだのと悪態をつく子どもは



その上に まだ、あのCMの塾があり、


その宿題プリントまである。



悪態もつきたくなるし


蹴ったり、叩いたりもしたくなる。当然だ。



「こども庁」ではなく、


「こども家庭庁」にこだわったお偉い方々。



机の上での議論より


子どもの幸福度を上げるために



大人は何ができるのか、ということを


真剣にお考えいただきたい。



子どもの幸福度を上げることが


未来の平和を守ることにつながると



小市民は 考える。



1%の勝ち組に入ることが


本当に幸せなことなのかを



私たち大人も 考えなくちゃね。