センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 玉虫色


昨日は、朝7時半からの勤務だった。



ランドセルピカピカの幽霊ちゃんたちは


入学式でお休みだった。


1年生がいないだけで、随分落ち着く。



じっくりと施設の部屋を見回すと


前の日に掃除ができなかったのか


あちこちにゴミが落ちている。



子どもが荷物を入れる棚も


一番上と一番下は埃だらけだ。



初めてこの部屋に来たとき、


ティッシュも、机を拭くアルコールも


鉛筆削りもないことに驚いた。



子どもが「鼻水が出る」と言っても


おやつのときに机を消毒しようとしても


子どもが塗り絵に色鉛筆を使おうとしても



あるべきものがないのだ。



コロナの嵐に巻き込まれたとき


こうした施設は 消毒に神経を使った。



机はもちろん、子どもが使う棚も


ドアノブもトイレも 消毒、消毒、消毒…



それなのに


この施設は 昼食前にも、おやつ前にも


机を拭くことさえしない。



コロナの真っ只中は、どうしていたのか?



派遣会社の担当者と共に面接したとき


今の状況を変えていきたい、と


派遣先のオーナーは言っていた。



子どもが喜ぶようなイベントをしたり、


もっと違う形に変えていきたい、と。



しかし、それ以前の問題だ。



シフト表も渡されず、


大事なことが、ほとんど当日の口頭なのだ。


忙しくて、ゆとりがないのだろう。




とりあえず、ピカピカの幽霊ちゃんたちが


いない間に、おもちゃを整理する。



トランプは枚数が足らないし


ウノもポケモンカードもごちゃまぜだ。



壊れたものも、破れたものも


みんな放置されている。


これでは、子どもに片付けなどできない。





子どもの施設は 6時間を超える勤務でも


なかなか休憩を取ることができない。



子どもを預かる現場では 長期休みには


昼食も子どもといっしょに食べるのだけれど



それが、休憩時間になるのか、という問題が


しばしば職員の間で論争になる。



当然、休憩時間になんてならない。


それでも、


それは休憩時間とカウントされる。



私はずっと そういうものだと思って


休憩も取らない働き方をしてきたけれど


やっぱり、それはおかしい。



労働基準法は


労働者を守るための法律だけれど


こうした隙間事案はできる。



6時間半働いて、


途中で45分以上の休憩を取るのなら



6時間以内で働く方がいい。


まして、休憩時間が取れない職場なら


なおさらだ。



来週は7時間勤務になっていて


それも、おそらく実質8時間の勤務になる。



こういうことを受け入れて働いてきたけれど


そろそろ体力的にも厳しくなる。



派遣元には この件を伝えておいたけれど


どうなることやら…



異次元の少子化対策って言うけれど


こうした玉虫色の現場を


ちゃんと理解してからにしてほしいものだ。