心の隙間
イギリスのヘンリー王子が書いた本が
話題になっている。
「スペア」って 悲しいタイトルだ。
家族間のあれこれはともかく
従軍して、タリバンを25人殺害した、という
話は 何故書く必要があったのだろう。
タリバン側のコメントにあるように
配慮に欠ける「自慢話」と 捉えられても
仕方がない。
従軍して戦地に赴く、ということは
誰かの命を奪うということに繋がる。
もちろん、自らの命も危険にさらされる。
あたりまえのことなのに
王室の人間が そういう行為をした、と
明らかにすることが
人々に与える衝撃は大きい。
敵だろうが味方だろうが
誰しも家族があって
決してゲームの駒などではない。
王室の人間であっても
特別扱いなどされていない、と
言いたかったのだろうか。
だれか、原稿の段階で
この部分だけでも 削除するように
進言することはできなかったのか。
彼自身も、その家族も 報復のための
ターゲットにされるリスクが伴う。
もしかしたら 同じ兵士や国民も。
そこまで思いが至らなかったのは
彼の未熟さ故だろう。
彼の側に
良きアドバイザーがいなかったのは
残念なことである。
彼の心の隙間は
簡単には埋められなかった、ということだ。
踏み留まる、ということができるか否かは
人として とても大事なことだと
改めて思う新年である。
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