センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 逃げたらあかんこと


新聞の読書欄で 紹介されていた本の


著者のインタビューが ガツンと響いた。



「逃げたらあかんことがある。


 たとえ自分が善良な市民でも、


 黙っていたら世の中は良くならない。


 どんなことも同じ。


 おかしなことをおかしいと


 批判し続けるのは


 大人の責任だと思うんです。」



「おっさんの掟」という本を出した、


法学者の谷口真由美さんの言葉である。



この本は 日本ラグビーフットボール協会の


理事を2年間務めた谷口さんの内部告発本だ。





「おっさんはおっさん組織に守られている」



おっさんという言葉にはなっているが、


中高年男性に限定した呼称ではなく



男だろうが女だろうが、


中高年だろうが若手だろうが、



●半径数メートルしか目に入ってない人


●上には平身低頭、下には高圧的


●「みんなが言ってる」


 「昔からそうだ」


 「それが常識」     などが口癖


●保守的で、改革案を受け入れず、


 組織が退化してもかまわない



つまり 


日本中にはびこる 悪弊に身を委ねている人


の呼称ということだろう。



波風を立てることを怖れて


見て見ぬ振りを決め込む私たちも


きっとそうだ。



「おっさん」なのだ。



逃げたらあかんことがある


スルーしたらあかんことがある



この人は


あたりまえに まっすぐなことを


伝えているに過ぎない。



このまっすぐな潔さが 眩しく感じるのは


自分が残念な「おっさん」化してることに


肩身の狭さを感じているせいかも知れない。