センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 ページをめくる時


私は ビビリだ。



石橋を叩いて、叩いて、叩きまくって


それでも やっぱり渡らない とか


叩き過ぎて 壊してしまうとか



そういう ものすごく残念なタイプだ。




そういう 残念な自分が嫌で


この5年くらいは


とりあえず やりたいことはやってみよう、


と、アクションを起こすようにしてきた。



ビビリな私としてはものすごい進歩なのだ。




おかげで 


やりたいことが そんなに甘くないことも


思った以上に大変なことも知ることになる。




けれども


まだ、自分にもできることがあるのだ、と


気づくこともできたし、


たくさんの人にも出会えた。






今月、


ふと思いつきで受けたある試験が


あまりにできなくて


中学生レベルにさえない、と頭を抱えた。



とりあえず気が済んだので、頭を切り替え


また、子供関連の仕事に就こうかと


面接の予定も入れていた。




すると


その試験に合格したことがわかった。



WEBで合格発表を確認して


自分の番号を見つけて驚いた。



何故? 何かの間違いか? 定員割れか?



しかし、どちらでもなく


郵送された合格通知を確認して


バタバタと準備を始めている。




ふと 大丈夫なんだろうかと


ビビリの私が顔を出す。



それをねじ伏せるように


どんどん準備を進めていく。



大丈夫じゃなかったら


また、その時に考えよう。


ここで 渡らなかったら きっと後悔する。






夫の相続を伸長する申立て書も書いた。


次男の分が届いたら 郵送する。


認められるかはわからないけれど


やれることはやる。



指の隙間から 恐る恐る見ていた現実を


ちゃんと正面から見て 受け止めて




  石橋は 叩いて、叩いて、



     ちゃんと渡る。



   今は ページをめくる時。