センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 お気に入り


ある日の朝、長男が朝食後の片付け中に


シンクで手をすべらせて


私のお気に入りのマグカップの口が欠けた。



大きく欠けたものなら諦めもつくが、


ほんの少し欠けた程度なので惜しい。



持ち手の曲線も、手描きの染め付けも


その質感も全てがお気に入り。



欠けたまま使うのは気が滅入りそうだ。



ネットで金継ぎについて調べていたら


こんな商品が紹介されていた。



(Amazonより)



陶器用のアクリル絵の具である。


これがとても良かった。



本物の金継ぎは、専門店に出せば高いし、


自分でやるには、技術が必要だ。



このアクリル絵の具なら


自分でやってみて、失敗したら、


焼成前なら簡単にやり直せる。



塗った後、24時間乾かして、


オーブンで35分ほど焼いたら


それで完成である。洗っても取れない。



お気に入りのマグカップは


ものすごく高くはないけれど


再度、購入するには躊躇する値段だ。



なんちゃって金継ぎではあるけれど


普段使いなので、これくらいで丁度いい。



お気に入りは手を加えて


またも欠かせないお気に入りとなった。


良き、良き、である。