センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 心の洗濯


先週末、


楽しみにしていたイベントがあった。



病み上がりで体力に自信がなかったが


どうしても行かねばならない用事もあり、


バスで出かけようと思っていた。



そんなとき、去年の訓練仲間から連絡があり


車を出すよ、と誘ってくれた。



ありがたく便乗させてもらうことにした。



その人は同い年の男のおばさんのような人で


夫が亡くなっていることを告げると


「呪い殺したの?」と返してきた人物だ。



私はそのとき、この毒舌に救われた。


「なんでやねん(⁠ノ゚⁠0゚⁠)⁠ノ⁠~」と救われた。





車に乗って、近況を話し合い、


陶房巡りに繰り出した。



何度も出かけているらしく、


おすすめの陶房を案内してくれる。



お天気に恵まれ、風は冷たかったが


温かな陽射しの中をのんびりと歩き


自然豊かな田舎道に癒やされる。



陶房の窯のにおい、趣きのある器の数々…


疲れたけれど、とても楽しかった。



彼はいわゆるマスオさんなので


ローンにも追われず、悠々自適で


定年後の毎日を楽しんでいる。



生き急いでないか?というくらい、


自分の好奇心を最優先にして


やりたいことをどんどんやっている。



老後の人生を楽しまなくちゃ!と


陶芸に挑戦したり、キャンプに出かけたり


大忙しである。



そして、その好奇心の活動資金のために


週3くらいで程よく働く。



いつ死ぬかわからないから、


年金も早めにもらうのだそうだ。



分不相応な贅沢はしない。


野菜を作り、お米も作る。それも楽しむ。


豊かな人生である。



収穫したさつまいもをお土産にもらい、


さてどう調理しようかと考えながら



私も私の人生を豊かにするために


働いていこう、と思うのだった。




風味堂 - ナキムシのうた