センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 乖離(かいり)


我が国の首相が


米紙タイムの記事に取り上げられた。



使用された写真は


まるでニヒルな大物俳優のようだ。



(朝日新聞デジタルより



問題となったのは、その見出しだ。


「岸田首相が平和主義だった日本を


 軍事大国に変える」



確かに なかなかセンセーショナルだ。



日本外務省はすぐさま反応し


見出しと中身が異なっているとして


異議を伝えた。



そして、


タイム誌電子版の見出しは



「平和主義だった日本に、国際舞台で


より積極的な役割を与えようとしている」


と、差し替わった。



ファジーだ。




(NHKより)



乖離してる?そうかなぁ?


この元の見出しこそ 


岸田政権の本音を表していると思うけど?



もし、乖離があるとするならば、それは


首相が同紙のインタビューで語ったという、



幼少期に祖母の膝の上で聞いた原爆体験が


「核兵器のない世界を追求する私の


 原動力になっている」


という言葉ではないか?



核兵器であろうと なかろうと


兵器は 人を傷つけ、殺める道具だ。



軍備増強するんだよね?


平和憲法を変えるんだよね?



核兵器があろうと なかろうと


日本には 原発施設が存在する。



原発推進に方向転換するんだよね?


福島の事故はなかったことにするんだよね?



これが、乖離でなくて何なのだろう?



私は 米紙タイムの見出しは


的を得た見出しだと思う。



米紙がそんな見出しをつけることも


とても皮肉な話だと思うけれど。



日本を軍事大国に変えようと


圧力をかけているのは どこの誰?



これもまた、


現実と乖離している話なのである。