センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 戸惑いと不安と


欠礼はがきを出してから



お悔やみメールだけでなく


お供え用の立派な花かごや和菓子が届く。



全て私の友人からなのだが


私はなぜだか戸惑っている。



この戸惑いは何なのか、


自分でもわからないのだけれど。



お供えを送ってくれた友人たちは


私と夫が別居していたことを知らない。



ひとりで逝き、


警察官によって発見されたことを知らない。






立派な花かごのその匂いによって


否応なくあの日々に連れ戻される。



私は今から怯えている。


また、あの鬼門の1月がやって来ることに。



私は無事に1月を越せるだろうか。



夫の残した宿題を


私は無事に片付けることができるだろうか。



私は自分でさえ認められない、この不安を


埋めようもない何かで


必死に埋めようとしては 



それは叶わぬことだと気づくのだ。