センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

「ぼくはしんだ じぶんでしんだ」


このタイトルの番組をEテレで見た。



自死をテーマにした絵本を


谷川俊太郎さんと


イラストレーターの合田里美さんが


何度も意見のやり取りをしながら


完成させていくドキュメンタリーだ。





「ぼく」と名付けられたその絵本は


そのタイトルのように



「ぼくはしんだ じぶんでしんだ」



という言葉から始まる。



自死という重いテーマを提案されて


谷川俊太郎さんが書き上げた。



そして


それをイラストレーターの合田さんが


何度も絵にしては


谷川さんの意見を受けて 描き変えていく。



その過程のドキュメンタリーだ。





インタビューでの谷川さんは


90歳という年齢を全く感じさせない。


自分の中に揺るがない核があるのだ。




  人はすぐに意味を見つけ、探したがる。


  そして


  意味を見つけると満足してしまう。



けれど



  意味よりも大事なものは


  何か存在するってこと


  何かがあるってこと




  存在っていうことを


  言葉を介さないで 感じるってことが


  大事だと 僕は思っている






そのみずみずしい感性と


溢れる言葉は もうそれだけで詩だ。



絵本に加えられた、



「ぼくはいるよ  いなくなってもいるよ」



という言葉は




何か救いがないと絵本にする意味がない、



という谷川さんの思いが詰まっているようで



手にとって読みたい1冊になった。