センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 「ほんたうに俺でよかったのか」


人には誰にでも 


いつまでも色褪せない思い出があって


そっとしまっておきたい想いもある。



昨日、夫の恋について書いたのだが


それは、こんな番組を見たからだ。





河野裕子さんは歌人だ。


その歌をほんの少し知っていたことと


この番組のタイトルに興味を持って


録画していたのだ。



河野さんは12年前に亡くなった。





番組では、



河野さんの死後に見つかった日記に


独身時代、永田さんと別の男性との間で、


揺れ動く心の葛藤が綴られていたことに驚き


それを丁寧に受け止めていく、永田さんの


その姿を伝えている。



互いを大切に思う夫婦であったことは


二人の歌からも伝わる。





それだけに


過去の過ぎた恋とは言え、


永田さんには複雑な気持ちがあったはずだが



驚きを通り過ぎると


2人の間で真摯に葛藤する女性の姿に


感銘を受けてさえいる。


それさえも愛おしいというような…



「ほんたうに俺でよかったのか」


なんて、愛情がなければ言えない。



下世話な好奇心など 吹き飛ばしそうな


圧倒的な愛情がそこにはあって


少し 羨ましく感じたのだった。