センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

夫がパンツ1枚でうろつく問題



人生相談を読むのが好きだ。



回答者の言葉に その人柄が現れていて


読んでいて興味深い。



朝日新聞の日曜版に掲載される、


「悩みのるつぼ」は 



上野千鶴子さん、姜尚中さん、三輪明宏さん


清田隆之さんが回答者を務める。



姜尚中さんの品の良い回答も好きだが


上野千鶴子さんの人間味あふれる回答も


好きだ。私なら上野さんに相談したい。







で、今回の回答者は清田さんだ。



まるで、昔の私が書いたのか?と思うような


40代女性の夫に関する相談である。



不仲なご夫婦であるらしい。



この夫君は 家庭の公共スペースである、


リビングをパンツ1枚でウロウロするらしい。



あるあるな話である。



その姿が視界に入るのが不快だと


この女性は訴えているのだ。



世の奥様方は共感されるのではないか。



で、その回答である。



清田さんは、


この夫は もう変われないだろう

 

と、結論付けている。



この背景には この夫を正当化する、


ジェンダー規範が存在していて、


この夫は ある意味、


こういう社会を味方につけているのだから、


と。



そして、ここからが素晴らしいのだけれど




 

 そういう男性を量産している社会構造も


 含め、これは私たち男性が自分事として


 向き合わないことには解決できない問題


 だと痛感しました。



 いただいた問題提起を真摯に受け止め


 広く社会に訴えていくことが、


 せめて相談者さんの気持ちを癒やす


 何かになっていたらいいなと思います。





清田さんの回答は いつもとても優しい。


夫のパンツ問題が解決しなくても


充分に納得のいく回答だと 私は思う。




私も昔から、


夫がパンツ姿でウロウロするのが嫌だった。



私が同じことをしたら 間違いなく


「女のくせに!」と非難されたであろう。



清田さんは そこを問題視しているのだ。




家の中でくらい、リラックスしたいだろうが


パンツ1枚にならなくても


リラックスすることはできるはずだ。




わたし達はただ、


美しくないものを見せられたくはない、


と言っているだけなのである。