センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 シニアの生き方


GWも後半に入った。



私は昨日から休みに入ったので、


前前職でいっしょに働いていた女性と


久々に会ってランチをした。



その女性は、現在79歳。


いっしょに働いていた当時、


既に74歳だった。



なかなかない、華麗な経歴を持ち、


やりたい仕事に邁進して独身を貫き通した。



働き盛りの頃は、時代が良かった。


彼女のやりたい仕事で、食べていけた。



しかし、同居していた母君を百歳で亡くす頃


既に仕事は先細り、


母君の年金に頼っていた生活を思い知る。



そうして、それまでの栄光のあれこれを捨て


彼女は住まいを変え、仕事を見つける。


それが、私との前前職での出会いだ。



老いてなお、彼女は美しいが、昔の写真では


働き盛りの頃は、さらに美しく


また、プライドの高さも伺えた。



子ども関連の仕事は、なかなかハードだ。



今、久々にそうした仕事に就く私は、


毎日、ヘトヘトなのだけれど、



80に手が届こうという彼女は


今なお、同じ職場で働き続ける。



生活のためでもあるが、


それが、日々の活力にもなっている。



頭が下がる。


私は、80まで働くことはできないだろう。



彼女は、私の年齢を聞き、


「若いわ」と羨ましげにつぶやく。



61歳になった私を、「若い」と羨むのは


彼女くらいのものだ。



「今が1番若いんやで」という言葉が


ふっと頭をよぎる。



私も 誰かの若さを羨む日が来るのだろう。





数日前の新聞の投書欄に


定年前に職を辞した男性の投書があった。



その方は、その後アルバイトなどをしつつ


働き方について考えた。



そうして、熟考を重ねた末に出した答は、



自分は老後のために働いてきた。


そこをゴールにして走り抜けてきた。


だから、もう好きなことをすれば良い。



というものだった。



そうして、いっさいの仕事から退き、


今は、やりたいことを優先して


充実した生活をされている。



見事な決断だな、と思った。



もちろん、きちんとした貯蓄などもあって


贅沢はできないまでも


生活に困らない地盤があるからこそだ。



人間には 確かな寿命がわからない。



自分の最期のゴールがわかっているのなら


人生設計も変わってくるだろう。



わからないからこそ


働き方について悩むのだと思う。




目覚ましをセットしなくても良い幸せを


休日の朝に感じながら



私はあれこれと考える。





休日前に 派遣元からラインがあった。


更新時期だが、どうするか?


という問い合わせだった。



派遣先と双方に確認するらしい。



私は、正直に 迷っている今の気持ちと


その理由を書いた。



次の更新は6、7月だというので


まずは、そこまでがんばることにした。



なかなかのストレスではあるけれど


辞める決断もつかないのだ。



80までは頑張る、という彼女と


自分の老後を大切にしたいという投書者と


迷って 悩んで 足踏みを続ける私と。




人は それぞれである。




GWにありがたい晴天の日々だ。



「今を楽しめ!」


「今が1番若いんやで!」




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