センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 描いていた未来

青色


近頃、そんな言葉をよく耳にする。


「描いていた未来とは違ったけれど」…



描いていた未来ってどんな未来だろう。


私はどんな未来を描いていただろう。



若い頃は、ただただ自分に自信がなくて、


大した未来を思い描けなかった。



年老いたとき、一緒に寄り添い歩ける人と


穏やかな日々を送れたらいい。



私の夢はそんなところだった。



が、そんなに大きな夢でもなかったのに、


その夢は叶わなかった。


「描いていた未来」ではないわけだ。



「描いていた未来ではなかったけれど」


に続く言葉はおそらく肯定文だ。



それでも今が幸せで、


今の自分でいいと思える…そんなとこ。



思い描いていた未来を生きられる人は、


そう多くはないだろう。



日々を重ねる中で


折り合いをつける、という知恵を授かり、


雨も良し、晴れも良し、と思える。



そういう着地点も悪くない。



イマドキの若いもんにはわからないだろうが


描いていた未来よりも大事な今がある。



そういう今日を生きる。



描いていた未来とは違ったけれど、


それでもそんな今がいい。



私たちは黄昏を歩くセンチメンタル同盟