センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 初春月

昨年、「1月は鬼門」という記事を書いたら


本当に鬼門であることを思い知ることになり


この月を迎えることが怖かった。



大晦日の夕方まで大掃除に追われ


やれやれ、と紅白を見て 新年を迎えた。



寒さも少し緩み、穏やかな新春である。



いつも忙しい中でも黒豆を煮て


おせちや雑煮の用意をしていた母は



忘れてしまうことが増えていて


これらの用意もすっかり忘れている。



正月菜、かつおぶし、白だし、かまぼこ、


干し椎茸…


今朝は基本の雑煮の用意を持って届けた。



おせちもoisixで予約して、


お餅も前日に届けてあるが



お餅を見ても、他の雑煮の用意がないことに


全く気づかないのである。



それが ほんの少し悲しい。


けれども、忘れてしまう母は


大して気にしないのである。



兄にひどく怒られてもそれも忘れてしまう。


嫌なことも忘れてしまえるのだから


それはそれでいいような気もする。





息子たちやコタロウや実家や


気にかけなければならない相手がいて



お正月も私は忙しいのだけれど


それは平和な忙しさだ。



鬼門の1月を


どうにか無事に過ごしたいと思う。



このささやかな平和と幸せを噛み締めて


ただ恐れ、怯えるのではなく



この苦手なひと月を


春を迎えるための準備の月として



「初春月」という美しい和の言葉で


受け止めて 過ごしていきたいと思う。




 今年が全ての人にとって


 平和が守られる年でありますように。