センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 お盆の空を見上げて


朝、息子二人とお墓参りに行ってきた。


さすがにお盆なので 


たくさんの車が止まっている。



お線香にマッチで火をつけようとしたが 


風が強いわけでもないのに


何回やっても なかなかつかなかった。



人も増えてきたので


「ま、ついたことにするか」


という次男のひとことで 良しとした。



なんちゃってお参りである。



夫が好きだった一番搾りの缶ビールを備えて


皆で夫の冥福を祈る。



猪が出るような 自然豊かな墓地で


夫は静かに眠る。



私たちは


それぞれに抱える問題を胸の中にしまって


お盆の空を ゆっくりと見上げるのだった。