センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 誰かの痛み


私はネット通販で買い物をすることが多い。



私の住む街にはデパートがないし


おしゃれな商業ビルもない。


ドラッグストアも 量販店も遠いし


個人商店はどんどん廃業していく。



だから どうしてもネット通販に頼る。






新聞で配送業に関わる人の記事を見た。


コロナ禍もあって 配送業は大忙しだ。




私たちは「送料無料」にこだわる。


それがあたりまえのように思っている。




だけど、無料の配送なんてない。


それは、ただのサービスであって


配送自体にお金がかからないわけではない。



そういうことを 忘れている。


便利な世の中に あぐらをかいている。




サービスの競争のために


その現場にいる人たちが


どんなに疲弊しているかを忘れている。



高速道路のサービスエリアで


疲れ切って眠るドライバーの姿を



早朝の道路を大きなトラックで


走り去るドライバーの姿を



忘れている。





彼らもみんな、


どこかの誰かの 大事な人たちだ。



私たちの荷物を 少しでも早く届けるために


疲弊して 疲弊して、


そのシステムを回してくれている。




そのシステムは


私たちが変えていくことなんだと思う。



日本ほどSDGsという言葉が浸透している国は


他にないという。



でも、その本当の概念を


きっと私たちは理解していない。



私たちの求めるサービスが


誰かを疲弊させるものであるなら



その誰かの痛みに気づくことや


そのシステムを見直すことを


個人として 考えていかなければ、と思う。



4月のスタートは


そんなことを考えることから始めたい。