センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 「繰り返さぬための歌」


初めて 高橋優の歌を知ったのは


「桐島、部活辞めるってさ」という映画だ。



「陽はまた昇る」という歌が


イントロのギターから ガツンと響いて


この人の歌に興味を持った。




でも、どの歌より 強く印象に残ったのは


いじめをテーマにした、


「CANDY」という歌だった。




何度聴いても つらくなる歌だ。






2人の息子が それぞれに


いじめにあった経験を持つので、



いじめられていることを隠して


明るく振る舞うこの子どもが 切ない。





長男が小学1年生のとき


下校時間を過ぎても 帰って来ないので


外に出ると、



植木に向かって 頭を垂れて


必死に 歯を食いしばっていた。



意地悪をされて からかわれて


その気持ちのままでは


家に入れなかったのだろう。



大きなランドセルを背負って


うつむくその姿に 胸が痛んだ。




この歌を聴くと


同じ痛みがやって来る。




「これは 繰り返さぬための歌」


と歌う高橋少年も



きっと 必死に堪えていたんだろう。





高橋優「CANDY」リリックビデオ