センチメンタル同盟

頭と身体の衰えが一致しない私の老いへの初めの一歩

 今夏のマイブーム


マイブームは突然やって来る。



この夏、


私にやって来たブームは、着物リメイク。



と言っても、作る方ではない。


買う方、着る方である。



発端は、メルカリで見つけた1枚のストール。


有松絞のブルーのストールである。



新品未使用でお手頃価格のそのストールは、


巻いてみると、思った以上に良かった。



そこから有松絞に興味を持ち始めた。


有松絞の着物はすごく高い。


浴衣でさえも高い。



でも、この有松絞をワンピースに


リメイクしている方が沢山いて、



他の生地と合わせて作られたワンピースが


とても涼しげで、思わず買ってしまった。


手作りなのにリーズナブル。



届いてみると、これがシャリッとパリッと


好みの質感である。



着てみると、肌にまといつかず、


サラサラととても涼しい。



仕事がら、ジーンズがほとんどの私にとって


ワンピースはテンションが上がるアイテム。



もしも洋裁が得意だったら、


良い着物地を見つけてカタカタと縫いたい。



しかし、そんな才能には恵まれなかったので


メルカリで探しては、何枚か買った。



日本の着物って素晴らしい。


織りも染めも、時間をかけて作られる。



そして、チクチクと手縫いで進める針仕事。


美しくて、ため息が出るくらいだ。



日本中、


どこでも中古着物は二束三文で売られていて



大島紬なんてかなり高価なおしゃれ着なのに


2000円くらいで売られていたりする。



でも、高価だからこそ大切に保存されていて


ほとんどのリメイク品はとても美しい状態。



見てテンションが上がり、


着てテンションが上がる。



休日はこのリメイクワンピースで過ごし、


それがちょっとした気分転換になる。



洗濯は、最初こそ手洗いしたけれど、


色がかなり出るもの以外は洗濯機で洗う。



パリッと乾いたワンピースを


この暑さの中、アイロンをかけるのも


なんだか楽しいのである。



母の病院に付き添ったとき、


このリメイクワンピースで出かけたら、


母が二度も褒めてくれた。嬉しい。



ストレスの多い毎日に


少しだけ彩りを与えてくれたマイブーム。



気がつけば、秋の声が聞こえる。